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リオナ掲示板にも書き込みをしましたが、【夜神総一郎が東大を目指すようです】の本編を載せようかと思いますw

ちなみに、ワラノートというサイトからの転載ですw



きっかけは妻、幸子の些細な一言だった。
冷静になって考えると、何故あんな言葉でムキになったのか……
キラ捜査に進展が無くて苛々していた所為かもしれない。
幸子もストレスが溜まっていたのだろう。
旦那である私が警察庁局長と呼ばれる立場から一転。無職になったのだ。
世間からの目も厳しかったに違いない。
それでも……やはりあんな言い方は酷いと思う。

「息子の月は東大に首席で合格したのに……旦那は無職なのよね」

私だって人間だ。
涙も流すさ。


いつもと同じ夕食の時間だった。
私は普段より早く帰宅し、久々に家族団欒の食卓にありつけた。
月……粧裕……幸子……そして私……
みんなで机を囲んでの飯は格別だ。
私は黙々と箸を進める息子に、スキンシップを図ろうと話しかけた。
親子だもの。


総「ライト、勉強の方はどうだ」
月「いつも通りだよ。父さん」
粧「東大首席合格だもん、自慢のお兄ちゃんです」
幸「息子は自慢出来るのに……」
総「…………」


思わず黙り込んでしまった。
月は一人、ポテチの袋を抱えて自室へ上がっていく。
家族団欒なんてフルハウスの世界だけだ。

粧裕は隣りの部屋でテレビを観ている。月は部屋で勉強中。
幸子は夕食の片付けをしていた。
家族団欒の食卓は、始終無言で幕を閉じたのだ。
私は意を決して幸子に話しかけた。

総「幸子、さっきは何故あんな事を……」

机を拭いていた布巾を握り締め、私を睨み付ける妻。
途端に彼女の両頬を一筋の涙が伝った。
ホワイ? 何故? 私が何をした?
疑問と焦燥に頭を混乱させる私を睨み付けたまま、幸子が叫んだ。

幸「あなたが……無職だから……ッ!!」

     無   職

わ、私は肩書き上“無職”だが決して収入が無い訳じゃない!
一応竜崎から私や家族が一生困らないだけの経済的援助を受けている!
それに職場だって、いや職と呼べるかどうかは分からんが一応あるし……
私は私は私は私は私は、おのれキラァアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!!



気が付けば、私は走り出していた。
行く当てなんか無い。再就職の見込みも無い。
車に乗り、都内の高速を意味も無く走り回る。
この年にして初めて尾崎豊の気持ちが理解出来た。
夜神総一郎、ある晴れた冬の夜の事だった。


帰宅したのは夜十二時を過ぎた頃だ。
幸子も粧裕も既に眠っていた。
私は重い足取りで自分の部屋へと向かう。
途中、階段から降りて来る月に声をかけられた。


月「父さん、こんな時間まで外出してたのか?」
総「あぁ……少し、な」
月「母さんと何かあったの?」
総「…………」
月「下から凄い大声で“無職”って聞こえたんだけど……」


やはり聞かれていたのか……!!
私は――情けない父親だ。
家では無職と妻に詰られ、職場では竜崎の役に立てず、キラ捜査も進展無し。
竜崎からの資金援助が無ければ家族を路頭に迷わせるところだった。
もう……疲れた……パト●ッシュ……


月「父さん! 聞いてるのか?」
総「! す、すまん、ルーベンスの絵が見たくて……」
月「何を言ってるんだ……」


そう言うと息子は再び部屋へ戻ろうと、階段を上り始めた。
(遂に月にまで呆れられてしまったか……ははっ)
俯いて塞ぎ込んだ私に目もくれず、月は言った。


月「そんなに悔しいなら、父さんも入ればいいじゃないか」
総「私が……どこに?」

月「東大」

総「ば、馬鹿な事を言うんじゃない。大体どうやって……」
月「竜崎に頼んでみれば? あいつなら何とか出来るんじゃない?」


そう言い終わると月は部屋に入り、鍵をかけた。
薄暗い廊下には、私だけが取り残された。


総「東大……か」


もし、もし私が東大に入れたら……粧裕は笑ってくれるだろうか。
月は昔の様に私を尊敬してくれるだろうか。
幸子は許してくれるだろうか。
私は…………



――月の部屋――



リ『ククク……総一郎が東大受験か……』
月「なんだ、聞いてたのかリューク」
リ『あぁ、ホームドラマ見せて貰ったぜ』
月「下らない三文芝居だけどね」
リ『それにしても、あの総一郎が東大とは……ククク』
月「笑い過ぎだぞリューク」
リ『父親がお前の後輩になるかもしれねーな』
月「何を言ってるんだ? そんな事があん筈ないだろ」
リ『? だってさっきは……』
月「ああでも言わないと、父さん蒸発しちゃうだろ」
リ『そうなったら計画に支障をきたす……か』
月「第一、父さんの学力で合格出来るほど東大は甘くないよ」
リ『お前、悪魔だな……ククク』
月「死神には言われたくないね……ははっ」



翌日。
私は朝一番でキラ対策本部へと向かった。
竜崎は……椅子に座ってお菓子を食べている。
話を切り出すなら今しかない。


総「竜崎、ちょっと話がある」
L「どうしました?」
総「実は……東大を目指そうと思ってな」
L「…………」


竜崎の手から落ちたポッキーを拾い上げ、話しを続ける。
相変わらず彼の顔は筋肉一つ動かない。


総「協力してくれ……頼む」
L「とうだいですか」
総「東大だ」
L「とうだい……灯台……当代……」
総「東応大学だ」

L「それは、見学したいという事ですか?」
総「入学だ」

しばらく硬直していた竜崎が、私を見つめて訊く。

L「本気ですか? いえ、正気ですか?」
総「あぁ……本気で正気だ」
L「そうですか……」


私の真面目な表情からギャグではないと判断したのか、竜崎は押し黙った。
それから少しの間をおいて、再び私を見据える。
辺りには緊迫した空気が流れていた。



数時間後、私は昼食を取りに本部を出た。
そして帰ってきたのは午後一時。
まだ頭の中は東大受験の事で一杯だった。


松「あ、局長! お帰りなさい」
総「竜崎は?」
松「向こうの部屋でワタリさんと話してます」
総「そうか……頼まれたコアラのマーチ、買ってきたんだが……」

確か竜崎は隣りの部屋にいると言っていたな。
よし、渡しに行ってやるか。

私はコアラのマーチを片手に、竜崎のいる部屋へと向かった。




結果から言うと、竜崎は私に東大受験の資格を与えてくれる事になった。


――以下回想――


L「……夜神さんの覚悟は分かりました」
総「で、では――」
L「私の権限を使えば夜神さんを東大受験させる事は可能です」
総「ありがたい! それだけで十分だ!」

私は今にも天に昇りそうな勢いで喜んだ。
息子の東大合格を聞いた時より喜んだ。

L「しかし夜神さん……東大受験は……」
総「分かってる。必ず合格してみせるさ」
L「いえ、そうではなくて……」
総「そんなに心配しなくて大丈夫だ。こう見えて学生時代は……」
L「人の話を聞いて下さい」

総「……訊いていいか?」
L「どうしました?」
総「はっきり言って……私に合格出来る見込みはあるのか?」
L「それは……」
総「月に言われるがまま東大受験なんて言い出したが……本当に合格出来るのか?」
L「…………」
総「世界一の探偵から、正直な意見を聞きたい」
L「それは……私にも分かりません」
総「可能性は五分五分という訳か?」
L「いえ……本当に私にも分からないんです……」
総「そうか……」
L「夜神さん……あなたは不思議な人です」
総「不思議?」
L「時々、世界一の探偵である私にも想像出来ない事をやってみせる」
総「…………」
L「結果は私にも分かりません……ですが、夜神さんなら大丈夫です。私が保証します」
総「竜崎……」



あぁ……竜崎は優しいなぁ……
いっそ幸子と別れて竜崎と結婚しようかなぁ。
月は竜崎を「母さん」って呼ぶんだろうな……えへへ
いかんいかん、私は何を考えているんだ。まるで変態みたいじゃないか……


そんな事を考えている間に、私は部屋の前までやって来た。
中からワタリと竜崎の話す声が聞こえる。
ここで急に「ドーン!」と叫んで突入すれば竜崎は驚くだろうな……
私はクスクスと笑いながら妄想に身を委ねた。
竜崎と東大の話をして以来、妙にテンションが高い。
中からの声は除々に大きくなっている。
その時、「竜崎は何を話してるんだ?」と頭に疑問が浮かんだ。
私はそっと聞き耳を立てる。


L「……に空きを作れるか?」
ワタリ「はい、既に準備は整っています」
L「それなら後は夜神総一郎次第か……」
ワタリ「失礼ですが、合格の見込みはあるのでしょうか?」
L「正直言って……合格出来る可能性は……0%」

総「な、なんだと!?」

私は自分の耳を疑った。何かの聞き間違いだ。絶対そうだ。
「夜神さんなら大丈夫です」という言葉は嘘だったのか!?
いや……竜崎は人を騙す様な奴じゃない……

L「今の段階ではF判定以下です」

F判定だと?
落ち着け、ここは冷静になれ夜神総一郎。
きっと竜崎も本心から言っている訳じゃない……


L「合格なんて夢の夢です」


嘘だッ!!
総「うわぁあああああああああ!!」


気が付けば、また私は走り出していた。
当然……行く当てなど無い。
右手に持ったコアラのマーチが、妙に哀しかった。



ワタリ「竜崎、どうしました?」
L「今、外から奇声が聞こえた気が……」
ワタリ「?」
L「いや、私の気の所為だろう……」
ワタリ「それより本当に宜しかったので? もし不合格だった場合、Lの信用は……」
L「では、夜神総一郎には“施設”で訓練して貰いましょう」
ワタリ「施設……ですか?」
L「ええ、私の携帯を貸して下さい」

ピピピ……

L「もしもし、流河です。そうです、時間がありません。明日から一名お願いします」



知ってる?
アイしあう二人がトーダイってとこにはいるとね
「シアワセ」になれるんだって


――ふーん


大きくなったら
ふたりで
いっしょに
トーダイ行こーね



東大を首席で合格する――
妻に詰られて竜崎に泣き付いた私は、その温泉街へやってきた。

総「確かこの辺だと言っていた筈だが……」

昨夜、竜崎から電話があり、急遽この街に来るよう言われた。
何やら「東大合格集中訓練施設」がある……らしい。
長い階段を上り、木々に囲まれた大きな建物の前に立つ。
そこは紛れもなく温泉旅館であり、同時に竜崎の言う“施設”でもあった。


総「ここが今日から私の泊まる『ひなた荘』か……」


キラ捜査は月達に任せておいた。
どうせ私がいても大して役に立てないだろう。
なら、私は私で東大首席合格に集中しよう。
そう決めたのだ。




リオナ掲示板には、ここまでしか書きませんでしたが、実は続きがあります。

ただ・・・ 内容があまりにも・・・・(ノ_-;)だったため、見たい人は大元のサイトにどうぞ(-_-;)

 

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